ヘレンケラー演じる萌音★ 「奇跡の人」観ました②
↑こちらは三重苦を克服したヘレン・ケラー女史,8歳、
そして家庭教師アン・サリバンの写真(1888年撮影)です。
(ニューイングランド歴史系図協会が発表)
萌音の写真が一枚も撮れなかったので、この写真を載せてみました。
(公演が終った後、出迎えてくれましたが、撮影できない雰囲気でした・笑。)
この洋服と同じような衣裳を着ていました。
(洋風な顔立ちの萌音に、この衣裳の似合うこと)
写真の中でヘレンは人形を抱いていますが、舞台のストーリーでも
この人形がひとつのポイントになっていました。
サリバン先生から人形(doll)を最初の言葉として学んだのです。
でもそれはモノに名前がついているとか意味を持っているものと理解したわけでなく
ヘレンにとって「遊び」または「ゲーム」にしか過ぎませんでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
見えない、聞こえない、しゃべれない世界を生きているヘレン。
そんなヘレンをふびんに思う両親。
甘やかされて育てられたヘレンは、わがまま放題。
暴君のように振舞うヘレンのことを父親は「サル」と呼ぶほど
家族はみんなお手上げ状態でした・・・。
最初に登場した萌音は目の焦点が合わず空(くう)をあおぐように
舞台上を漂っていました。
(本当に見えていないし、聞こえていないふうにしか
見えませんでした。萌音、演技うますぎ!!!)
時に感情的に金切り声を上げたり、家族と格闘したり・・
最初は「萌音だーーっ!」とまるで親のような気持ちになり(笑)感動!!しましたが、
すぐに「ヘレン・ケラー」の世界に引き込まれ、萌音の存在がある意味、消えていました。
そのくらい感情が物語に入り込んだということなんです。
「奇跡の人」のストーリーはあまりに有名すぎるので、ここでは割愛させていただきますが、
ヘレンにたくさんの奇跡を巻き起こしたサリバン先生について少し語りたいと思います。
誰もがお手上げのヘレンを「生活のために」「仕事を得るために」
教育係りとして引き受けたサリバン先生。
当時、なんと20歳だったんですね。
「こんな若さでできるわけない」と周りが疑念を抱くはずです。
しかしサリバン先生は果敢に立ち向かいました。
孤独と貧困の中で生き抜いてきたアニー・サリバン自身、盲目だった経験から
他の人にはできない「やり方」があったのだと思います。
このサリバン先生を演じた岡井結花さん!
(ダブルキャストで、私たちが観たのが、たまたまこの方でした。)
はりのある通る美しい声と、細い体から発する大きなエネルギーと、
どんな表情でも全て全て全てオーラを放ってるお顔・・!
ただただ、素晴らしかったです。魂にずーんとくる演技でした。
もちろん、他の役者さんたちも!
一流の役者さんたちの中で稽古を積んだ萌音。
これはもう成長しないはずがない!!と思いました。
実際、萌音の演技には本当に惹き込まれました。
ボサボサの髪も似合ってました(笑)。
ひとつひとつのシーンが脳裏にしっかり焼きついています。
自分の言いなりにならないサリバン先生を2階の部屋に閉じ込め皆が大騒ぎしている頃、
部屋の鍵を井戸に落したヘレン(萌音)のうれしそうな顔。
ヘレンを椅子に座らせ、皿からスプーンで食べさせようとするサリバン先生。
ふたりの一歩も引かない闘い。そしてサリバン先生と家族との戦い。
ついにヘレンは自分の皿からスプーンで食べ、ナプキンをたたむことができた。
行儀のよい少女に変えることに成功したようだった。
でもサリバン先生はこれで満足しなかった。
ヘレンに教えたいのは「ことば」。
ものには名前があるということ。
物語の最後・・・・・・・・・・・
サリバン先生との格闘の末、井戸水の水を触り
水イコールwater なんだ!!!
ものに名前がある!と、
ヘレンが初めて理解した瞬間、
観ているお客さんたちも皆、
闇から解き放たれた気分。
サリバン先生に手を差し出し「これは何?」「これは??」と
手のひらにアルファベットを書いてもらう萌音の演技は圧巻でした。
ここでもう涙は滝状態。
こんなに泣けた舞台は久しぶり。
バックからハンカチを取り出そうとすると、
隣に座っている女性も同じようにハンカチを・・・・・・・
(ぐすぐすっ・・・。)
それにしても、役者さんって、相当頭よくないとできない職業だとつくづく思いました。
短い稽古期間に覚える台詞は膨大。
単に覚えるだけじゃだめだし。
記憶力、体力、精神力、表現力・・・・・・・・・・・
あとは美とか個性とか、何拍子も揃っている方々ですね。
あと、もちろん、計り知れない努力も!
ヘレンとサリバン先生は闇の中で必死に戦ってたけど
この舞台を迎えるまでにキャストの皆さんもどれだけ戦ったんだろう
と思いました。
心の底から尊敬します。
本当に素晴らしい舞台でした。
つづく。
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