「卒業生を送る会」2012★賢一くんへ かのんより
賢一くんへ
賢一くんがフレイスに入ってきてもう6年が経ちました。
賢一くんがフレイスに入った頃、男の子は僕ひとりだったので、
仲間が入ってくれたことがとても嬉しかったのを覚えています。
クラスが違ったので、なかなか会う機会がありませんでしたが
賢一くんが出演した最初の発表会で
「サーカスバリエーション」という作品でついに共演することになりました。
賢一くんが中学1年生、僕が小学2年生のときでした。
大きな旗の動きを調整しつつ、息をあわせて踊るのが難しかったです。
踊りながら旗を踏みそうになったこともいい思い出です。
賢一くんの旗は僕の旗よりもずっと大きくて、
踊りもダイナミックで、スゴクかっこよかったです。
今思うと、あの時の賢一くんは、ちょうど、今の僕の年齢です。
あの頃、僕を弟のように抱っこしてくれたりして、とてもかわいがってくれました。
今の僕が蓮くんにそうできますか？と言われたら、できないと思います。
賢一くんはその頃から大人だったと思います。
そして、賢一くんの卒業の舞台「TAMATEBAKO」では、
「ピーターと狼」で共演しました。
フレイスジュニアバレエ団でも共演したので、2回目の「ピーターと狼」のコンビでした。
最初の共演「サーカスバリエーション」から6歳トシをとった賢一くんは高校3年生になっていて、
あの頃よりさらに大人の表現で、貫禄と円熟味にあふれた狼を演じ、観客を魅了しました。
僕は賢一くんの狼が大好きでした。
家でよく賢一くんの踊りを真似て、狼を踊りました。僕にとって「狼」は、憧れの役です。
賢一くんは「眠れる森の美女」の「赤頭巾ちゃんと狼」の狼も含め、合計4回、狼を踊りました。
「一匹狼」という言葉がありますが、それとは逆に、
賢一くんの周りにはいつも仲間がいて、楽しそうな空気がありました。
僕も賢一くんを慕っていた一人です。
いつか狼の被り物に染み付いた賢一くんの
汗の匂いをかぐことができるよう、頑張ります。
高校3年生までバレエを続けて、大学受験もして
、これから新たな道に進もうとしている賢一くんは
男の中の男だと思います。
大学生になってもずっとかっこいい狼でいてください。
最後に・・・
僕はこれまで、賢一くんにいろいろとチョッカイを出して賢一くんを困らせました。
この場をお借りしてあやまります。
ごめんなさい。
こんな僕ではありますが、賢一くんが大学生になって、
もし彼女ができたとしても、僕のことを忘れないで下さい。
そして、フレイスで過ごした楽しい時間や、仲間たちのことも忘れないでください。
僕達も賢一くんのことを決して忘れません。
鹿児島に帰ってきたときには、また一緒にゲームをしてください。
今まで本当にありがとうございました。
徳田かのん
「読みながら何度も何度も涙が出そうになったけど
男だからと思って必死でこらえました（笑）。」
BY かのん
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