「くるみ割り人形」考察。

熊本のお気に入りのインテリアショップ。

 

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そこでたまたま出逢ったアンティークの「くるみ割り人形」に美里先生が一目惚れ。

 

2025年3月30日の公演用に購入しました。

 

 

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口の部分にくるみを入れて背中部分の細工を下に下げると、硬いくるみが割れるという仕組み。。

実際に使った跡が見られます。

 

しかし、小さなくるみを割るだけのことなのに、それ用にこんなお人形を作ってしまうという、遊び心がなんともオシャレよね。

 

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こちらのくるみ割り人形は木工品ですが、初期のものは青銅製だったそうです。(なんと紀元前200年のイタリア!)

その後金属製のくるみ割り人形が作られ、木製のものが初めて作られたのは16世紀のイギリスやフランス。

 

木製のくるみ割り人形の歴史だけでも500年あるということですから、くるみ割り人形の歴史と年齢、どんだけよ?って話よね。)

 

現代ほど必要な栄養素を手軽にとれなかった古人にとってくるみのタンパク質は大切な栄養源だったに違いないので、

お人形のお口に入れてくるみをパチンと割るその工程までも感謝しながら楽しんでいたのかな、と推測したり。

 

 

気になるのは

この「くるみ割り人形」と

物語「くるみ割り人形」

バレエ「くるみ割り人形」

の結びつき。

 

 

 

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ドイツとチェコの国境線になっているエルツ山地は、いまも木工職人たちがくるみ割り人形をたくさん作っているそうです。

(もしかしたら、購入したくるみ割り人形もここからやってきたのかなあ??)

 

 

エルツ山地の住民は自然の中の国境に位置していたため、

その昔、国の厳しい監視下にあり時には移動までも制限されていたらしいのですが・・

 

 

つまりはこういうこと。↓↓↓

 

 

【エルツの木工職人達はくるみ割り人形を王様や兵士など権力者をデザインにし、野生的な眼、むき出しの歯、苦しみの顔をした立ちっぱなしの道具にして、くるみを割らせて政治的な鬱憤を密かに晴らしていたようです。時が経つにつれ、人形の姿は少しずつ柔らかくなり、力強い顔つきの冬の魔除けの守り神として知られるようになっていきます。

同時期にロシアではバレエの人気が高まっていました。ホフマンのおとぎ話「くるみ割り人形とネズミの王様」に基づいてバレエが誕生します。クリスマスイブから始まるそのお話は、クリスマスとくるみ割り人形を強く結びつけたと言ってもいいでしょう。(Google調べ)】

 

 

「くるみわり人形」の物語を誕生させた作家ホフマンさん。

エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann

(1776〜1822 ドイツの作家・作曲家・音楽評論家・画家・法律家)

 

46歳でお亡くなりになったということ。

(その後200年以上も世界各国で「くるみ割り人形」が踊られていますよ、と教えてさしあげたい)

 

そして、計算してみると「くるみ割り人形」は40歳の時にお書きになったということ。

 

 

「くるみを割らせて政治的な鬱憤を密かに晴らしていた」

「力強い顔つきの冬の魔除けの守り神として知られるようになっていった」

というのに、全て合点がいったわたし。

 

 

ホフマンさんは法律家の一面もおありだったようなのでね、物語に隠れたメッセージを織り込んでいたのかなとも想像したり。

いつの時代も作品にはその時代背景が見え隠れしていて、面白いものです。

 

ということで、楽しいだけじゃない、そんな側面もありますよ、という「くるみ割り人形」。

政治的憤慨がなければくるみは人形に割られる運命にもなかった。

そしてバレエ「くるみ割り人形」が生まれることもなかった??

 

 

 

バレエ芸術は国境や政治や宗教を超え、

ひたすらに美しいものであってほしい!!!!

と願います。。。

 

 

 

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